配信に必要なネット回線の速度の目安|上り速度の測り方と有線LANの重要性

配信に必要なネット回線の速度の目安|上り速度の測り方と有線LANの重要性 配信のはじめ方

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「配信の画面がカクつく」「途中で止まる」と悩んだとき、PCのスペックばかり疑いがちですが、原因がネット回線にあるケースも少なくありません。しかも見るべき数字は、よく宣伝されている「下り(ダウンロード)」ではなく「上り(アップロード)」です。この記事では、配信に必要な上り速度の考え方と、その測り方、有線LANを使う理由を整理しました。

映像+音声例:6Mbpsで配信上り回線実測12Mbps以上が安心配信サイト途切れず届く
配信ビットレートの約2倍の上り速度があると、回線の揺れを吸収しやすい(あくまで目安)

この記事で分かること

  • 配信に必要な上り速度の目安と、計算のしかた
  • YouTube・Twitchの公式推奨ビットレート
  • 上り速度・ping値の測り方と、見るべき時間帯
  • 有線LANとWi-Fiの違い、LANケーブルの選び方

配信で大事なのは「上り」の速度

動画を見るときは、サーバーからPCへデータを受け取る「下り」を使います。配信はその逆で、自分のPCから配信サイトへ映像と音声を送り出すため、使うのは「上り」です。光回線の広告では「最大1Gbps」と書かれていても、それは多くの場合ベストエフォートの理論値にすぎません。実際の上り速度は、時間帯や契約内容で大きく変わります。

必要な上り速度の目安

まず、配信サイトが案内している映像ビットレートを確認しましょう。YouTube Liveの公式ヘルプには、画質ごとの「最小」と「推奨」が載っています。

画質 映像ビットレート 最小 映像ビットレート 推奨
1080p 60fps(H.264) 6Mbps 17Mbps
1080p 30fps(H.264) 5Mbps 14Mbps
720p 30/60fps(H.264) 3Mbps 8Mbps
1080p 60fps(AV1・H.265) 4Mbps 12Mbps

出典:YouTubeヘルプ「ライブ配信のエンコーダ設定」より一部抜粋(音声はステレオ128kbps、44.1kHzが目安)

Twitchでは、1080p・60fpsで6,000kbps(約6Mbps)前後が配信の目安として案内されています。ここまでの数字は、あくまで「映像を送るのに必要なビットレート」です。上り回線そのものには、これに余裕を足した速度が要ります。

計算のしかた

よく使われる目安は、映像+音声のビットレート × 1.5〜2倍の上り速度です。たとえば6Mbpsで配信するなら、実測で10〜12Mbps以上あると安心という計算になります。回線は常に一定の速度を保てるわけではなく、瞬間的に落ち込むことがあるため、その分の余白を見ておくわけです。

配信のイメージ ビットレートの例 上りの目安(×2)
720p・雑談配信 3〜4Mbps 6〜8Mbps以上
1080p・30fps 5〜6Mbps 10〜12Mbps以上
1080p・60fps(Twitch) 6Mbps 12Mbps以上

※「×2」は余裕を見た当サイトの目安です。公式の保証値ではありません。

なお、OBSで設定するビットレートは、回線に合わせて自分で決められます。回線が細いなら、画質を少し落とす選択が現実的です。ビットレートと画質の関係はビットレートとは?で、設定の見直しは配信映像のカクつき・遅延の記事で詳しく書いています。


上り速度の測り方

1

配信用のPCを有線LANでつなぐ
Wi-Fiで測ると、回線ではなくWi-Fiの状態を測ってしまいます。
2

ほかの通信を止める
クラウド同期(OneDriveやGoogleドライブなど)、ゲームのアップデート、スマホの動画視聴を止めてから測ります。
3

Speedtestなどの計測サイトで測る
ブラウザで測定でき、結果に「Download(下り)」「Upload(上り)」「Ping」が表示されます。見るのはUploadの値です。
4

実際に配信する時間帯にも測る
夜21〜23時ごろは回線が混み合い、昼間より遅くなりがちです。昼に速くても安心はできません。

計測は1回で判断せず、数回測って平均的な値を見るのがおすすめです。結果が大きくばらつく場合は、それ自体が「回線が不安定」というサインになります。

有線LANとWi-Fi、どちらで配信する?

🔌 有線LAN 速度のブレが小さい遅延・切断が起きにくいLANケーブル1本で済む 📶 Wi-Fi 壁・距離・他の機器の影響を受ける時間帯で速度が揺れやすい配信中の切断が起きがち
配信PCは有線LANで接続するのが基本。Wi-Fiは「動くけれど不安定」になりやすい

Wi-Fiは便利ですが、壁や距離、電子レンジなど他の電波の影響を受けます。通信速度が速く見えても、一瞬途切れるだけで配信が止まったりコマ落ちしたりします。配信PCは有線LANでルーターにつなぐのが基本です。ルーターの近くにPCを置けない場合は、長めのLANケーブルを這わせるほうが、Wi-Fiを使い続けるより結果的に安定します。

LANケーブルの選び方

配信で使うなら、Cat6以上のケーブルがあれば十分です。Cat5eでも1Gbpsには対応していますが、いま新しく買うならCat6やCat6Aのほうが、価格差が小さい割に余裕があります。選ぶときは次の点を見てください。

  • 長さ:必要な長さより少し余裕を持たせます。長すぎると、束ねたときに邪魔になります。
  • ツメ折れ防止:差し込み口のツメは折れやすいため、保護カバー付きだと長持ちします。
  • ルーター側の対応:ルーターやPCのLANポートが1Gbpsまでなら、Cat6で足ります。

※価格は2026年11月5日時点で楽天市場に掲載されていた表示価格です。在庫・価格は変動するため、リンク先でご確認ください。


回線そのものを見直すとき

有線にしても上り速度が足りない、あるいは夜だけ極端に遅くなる場合は、回線側に原因があるかもしれません。確認したいのは次の2点です。

  • 接続方式:従来のPPPoE接続は夜間に混雑しやすい傾向があるとされ、IPv6(IPoE)接続のほうが混雑しにくいと言われています。契約中のプロバイダーが対応しているか、案内ページで調べてみてください。
  • マンションの共有回線:集合住宅では、建物の配線方式によって速度が左右されることがあります。管理会社や回線事業者への相談が必要になる場合もあります。

回線の乗り換えは費用も手間もかかるので、まずは「有線化」「同時通信を止める」「ビットレートを下げる」の3つを試してからでも遅くありません。

配信中に上りの帯域を食うもの

  • クラウドストレージの自動同期(写真・動画のバックアップ)
  • 別のPCやスマホでのアップロード(動画投稿など)
  • ゲームの配信と同時のマルチ配信(マルチ配信のやり方を参照。配信先が増えると、その分だけ上りが必要になります)

配信中に止まる問題は、配信が途中で止まる・切断される原因と対策にもまとめています。OBSの「統計」ドックで「ネットワークによるドロップフレーム」が増えているかどうかは、統計ドックの見方が参考になります。


よくある質問

Q. 下りは速いのに、配信が不安定です。なぜですか?

A. 配信で使うのは上りの速度です。下りが速くても上りが遅い、あるいは上りが安定していない回線では配信が不安定になります。まず上りの実測値とping値を確認してください。

Q. 光回線なら上り速度は十分ですか?

A. 契約上の最大速度は理論値で、実測は時間帯や機器、配線の状況で大きく変わります。夜間の混雑で落ち込むことも多いため、配信する時間帯に実際に測るのが確実です。

Q. ポケットWi-FiやホームルーターでもOBS配信はできますか?

A. 低めのビットレートなら動かせる場合もありますが、上り速度や安定性は固定回線に劣る傾向があります。長時間配信や高画質配信には向きません。まずは短時間で試し、ドロップフレームの有無を見てください。


まとめ

  • 配信に必要なのは「上り」の速度で、ビットレートの約2倍が余裕のある目安
  • YouTubeの公式推奨は、1080p60(H.264)で最小6Mbps・推奨17Mbps
  • 測定は有線・同時通信なし・配信する時間帯で、数回行う
  • 配信PCは有線LAN(Cat6以上)でつなぐのが基本
  • それでも足りないなら、ビットレートを下げる・接続方式を見直す

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