OBSの統計ドックの見方|ドロップフレームの違い

OBSの「統計」ドックの見方|レンダリング遅延・エンコード遅延・ドロップフレームの違い 配信のはじめ方

OBSの「統計」ドックには、「レンダリングラグにより逃したフレーム」「エンコードラグによりスキップされたフレーム」「ドロップしたフレーム(ネットワーク)」という、似たような名前の3つの数値が並んでいます。この3つを混同すると、見当違いの対策をしてしまいがちです。それぞれが具体的に何を意味し、何が原因で増えるのかを見ていきます。

この記事で分かること

  • 統計ドックの開き方
  • 3種類のフレーム落ちの意味と原因の違い
  • それぞれの数値が増えたときの対処の方向性

統計ドックの開き方

OBSのメニューの「ドック」→「統計」にチェックを入れると、画面内に統計パネルが表示されます(別のウィンドウで開くなら「表示」→「統計」)。配信・録画中にこのパネルを見ておくことで、トラブルが起きた瞬間にどの数値が増えたかを確認できます。


3段階のどこで落ちているかを考える

GPU描画レンダリング遅延エンコード処理エンコード遅延配信サーバーへ送信ドロップフレーム
映像データが視聴者に届くまでの3段階。フレーム落ちは、どの段階で発生しているかで原因が変わる

映像は「GPUで描画 → エンコードで圧縮 → 配信サーバーへ送信」という3段階を経て視聴者に届きます。フレーム落ちは、このどの段階で発生しているかによって、表示される項目と原因が変わります。


① レンダリングラグにより逃したフレーム

シーンの描画(GPU側の処理)が間に合っていないことが原因です。主な要因は次の通りです。

  • ソースの数が多すぎる、高解像度の画像・動画ソースを多用している
  • フィルターを重ねすぎている(OBSのオーディオフィルターのような音声系フィルターではなく、映像系フィルターの重ねすぎ)
  • GPU自体の性能不足

この数値が増える場合は、シーンの構成をシンプルにする、不要なソース・フィルターを減らすといった対策が有効です。


② エンコードラグによりスキップされたフレーム

映像を圧縮する「エンコード」処理が追いついていないことが原因です。配信中にゲームが重くなる・FPSが落ちる原因と対策で紹介したものと同じ原因(CPU/GPUのエンコード負荷)がここにも関わります。

  • CPUエンコード(x264)を使っていて、CPUの処理が追いついていない
  • ハードウェアエンコード(NVENC等)を使っていても、出力解像度・ビットレートが高すぎる
  • 録画先のストレージへの書き込みが遅い(HDD等)

この数値が増える場合は、エンコーダーの種類変更、出力解像度・ビットレートの見直し、録画先をSSDに変えるといった対策が効果的です。


③ ドロップしたフレーム(ネットワーク)

ここだけは前の2つと違い、PC内部の処理ではなく、配信サーバーへのアップロード(回線側)の問題です。配信が途中で止まる・切断される原因と対策・配信の音声が途切れる・ブツブツ切れる原因と対策で紹介した回線の不安定さが、この数値にも表れます。

  • 自宅回線の上り速度が、設定したビットレートに対して不足している
  • Wi-Fiの電波が不安定
  • 配信中に他の通信(ダウンロード、クラウド同期等)が走っている

この数値が増える場合は、有線LANへの切り替え、ビットレートを下げる、配信中の他の通信を止めるといった対策を検討してください。


切り分けの早見表

増えている数値 疑うべき場所 対策の方向性
レンダリングラグ GPU・シーンの重さ ソース・フィルターを減らす
エンコードラグ CPU/GPUのエンコード負荷 エンコーダー変更、出力設定を下げる
ドロップフレーム 回線・ネットワーク 有線化、ビットレートを下げる

録画した動画のほうがカクつくときの見分け方と対処は、OBSの録画がカクカクする・重い時の対処法で解説しています。

よくある質問

Q. 3つとも同時に増えることはありますか?

A. あります。特にPC全体の負荷が高い状態(他の重いアプリを併用している等)では、レンダリングラグとエンコードラグが同時に増えることがあります。その場合は、まずPC側の負荷(タスクマネージャーでのCPU・GPU使用率)を確認し、原因となっているアプリやソースを特定するのが近道です。

Q. 数値が少しだけ増えるのは問題ありませんか?

A. 配信中にごく一時的に1〜2程度増える程度であれば、視聴体験に大きな影響はないことが多いです。継続的に増え続ける、または配信のたびに同じタイミングで増える場合は、原因を特定して対策する価値があります。


まとめ

※2026年11月4日:統計ドックを開くメニューの場所を、いまのOBS(33)に合わせて直しました。

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