配信の音声トラブルの原因と対策で扱ったノイズ・音割れ・声の小ささとは別に、「ノイズは無いのに、なぜか声がこもって聞こえる」という指摘を受けることがあります。これは中高音域(2kHz〜8kHz)がうまく収音できていないサインで、原因はいくつかのパターンに分かれます。この記事では、距離・角度・部屋・設定の4つの観点から順番にチェックしていきます。
この記事で分かること
- 「こもる」が起きる仕組み
- 4つの原因とそれぞれの対処法
- 今すぐ確認できるチェック順序
マイクとの距離を確認する
マイクに近すぎると低音がブーストされて「ボワボワ」した音になり(近接効果)、逆に遠すぎると高音域が減衰して「こもった」音になります。15〜20cm程度の距離が、自然でバランスの良い音になりやすい目安です。
① マイクの向き・角度がズレている
単一指向性マイクは、正面以外の音を拾いにくく設計されています。マイクが横や斜めを向いていると、声がこもって聞こえやすくなります。
主な原因:マイクの正面が口に向いていない
対処法:
- マイクの正面(ロゴやブランド名がある面が正面のことが多い)を口に向け直す
- マイクアームやスタンドの角度を調整し、話すときの姿勢に合わせて固定する
② 部屋の反響が強い
物が少なく壁がむき出しの部屋では、声が反響して輪郭がぼやけ、こもって聞こえることがあります。
主な原因:部屋の反響(デッドな音とライブな音のバランスが悪い)
対処法:
- カーテン、布製のラグ、クッションなど吸音効果のあるものを壁や机周りに置く
- 配信の部屋・デスク周りの整え方も参考に、机の正面・背面に布製品を配置する
③ OBS側のノイズ抑制が強すぎる
ノイズ抑制フィルターを強くかけすぎると、環境音と一緒に声の高音域まで削られてしまい、結果的にこもった音になることがあります。
主な原因:OBSのオーディオフィルターの設定が強すぎる
対処法:
- ノイズ抑制の強さを一段階弱めてみる
- 録音を聞き返して、環境音と声のバランスを確認しながら微調整する
④ イコライザーで調整する
原因① 〜③ を見直しても改善しない場合、イコライザー(EQ)で周波数バランスを直接調整する方法もあります。
主な原因:中高音域(2kHz〜8kHz)が相対的に不足している
対処法:
- 100〜200Hz付近を2〜4dBほど下げてみる(こもりの原因になりやすい低中音域を削る)
- 必要に応じて3kHz前後を少し持ち上げ、声の明瞭さを補う
- 調整しすぎると不自然な音になるため、少しずつ試しながら録音で確認する
チェックする順番の目安
原因は複合的なこともあるため、①マイクとの距離・角度 → ②部屋の環境 → ③ソフト側の設定(ノイズ抑制)→ ④イコライザーの順に確認すると、無駄なく原因を絞り込めます。機材側(距離・角度・部屋)で改善しない場合にだけ、ソフト側の調整に進むのがおすすめです。
よくある質問
Q. マイクを買い替えれば解決しますか?
A. 距離・角度・部屋の環境が原因の場合、マイクを買い替えても同じ症状が再発することがあります。まずは設置・環境面を見直し、それでも改善しない場合に、より指向性の高いマイクへの買い替えを検討するのがおすすめです。
Q. XLRマイクでも同じ原因で起きますか?
A. はい、距離・角度・部屋の反響はXLRマイクでも同様に影響します。加えてXLRの場合は、オーディオインターフェース側のゲイン設定が適切かどうかも確認してください。
まとめ
- 「こもる」は中高音域がうまく収音できていないサイン
- マイクとの距離は15〜20cm、正面を口に向けるのが基本
- 部屋の反響、ノイズ抑制のかけすぎも原因になり得る
- 改善しない場合は100〜200Hz帯を下げるイコライザー調整も有効
- ノイズ・音割れ・声の小ささは配信の音声トラブルの原因と対策を参照


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