「配信の画質が思ったより粗い」「文字が滲んで読みにくいと言われる」——画質の悪さは、ビットレート・解像度・エンコード設定のどこかが噛み合っていないことが原因です。
この記事で分かること
- 画質が悪くなる主な原因
- OBSのビットレート・解像度の適切な組み合わせ
- 動きの激しいシーンで画質が崩れる場合の対策
① ビットレート不足
解像度・フレームレートに対してビットレート(1秒あたりのデータ量)が低いと、動きの多い場面でブロックノイズ(モザイクのような崩れ)が出ます。
主な原因:配信サイトの推奨値より低い設定になっている
対処法:
- 1080p/30fpsなら4,500〜6,000kbps、1080p/60fpsなら6,000〜9,000kbps程度を目安に上げてみる
- 「設定」→「出力」の「出力モード」を「詳細」にすると、細かくビットレートを指定できます
- 自宅の上り回線速度に余裕がないと逆効果になるため、回線速度も確認してから調整する
② 解像度と配信サイズが合っていない
OBS側の出力解像度と、実際にプレイヤーで表示される大きさが合っていないと、拡大されてぼやけて見えることがあります。
主な原因:「設定」→「映像」の基本解像度・出力解像度の設定ミス
対処法:
- 「設定」→「映像」で、基本(キャンバス)解像度と出力(スケーリング)解像度を確認する
- 解像度を上げる方向へのスケーリング(例:720pを1080pに引き伸ばす)は画質が悪化するため避ける
- 配信したいサイズに近い解像度でキャプチャする方が、最終的な画質は安定しやすい
③ エンコーダーのプリセットが軽すぎる
PCの負荷を優先した軽いプリセットを使っていると、同じビットレートでも画質が犠牲になります。
主な原因:「設定」→「出力」のプリセット(速度優先の設定)
対処法:
- ハードウェアエンコードの場合、プリセットを「画質優先」寄りに変更してみる
- ソフトウェアエンコード(x264)の場合、プリセットを「veryfast」など軽いものから「faster」「fast」など画質寄りに上げてみる(その分CPU負荷は上がります)
配信サイトが案内している、公式の推奨ビットレート
ビットレートの目安は、配信サイトが公開しています。YouTube Liveの公式ヘルプでは、画質ごとに「最小」と「推奨」が示されています。最小値を満たしていれば配信は成立し、推奨値は、画質を安定して保つための、余裕のある値です。
| 画質 | 最小ビットレート | 推奨ビットレート |
|---|---|---|
| 1080p・60fps(H.264) | 6Mbps | 17Mbps |
| 1080p・30fps(H.264) | 5Mbps | 14Mbps |
| 720p・30/60fps(H.264) | 3Mbps | 8Mbps |
| 1080p・60fps(AV1・H.265) | 4Mbps | 12Mbps |
出典:YouTubeヘルプ「ライブ配信のエンコーダ設定」より一部抜粋(2026年10月確認)。Twitchは、1080p・60fpsで6,000kbps前後が目安として案内されています。
この表の推奨値は、回線に余裕がある場合の値です。回線が細いときは、最小値に近い設定にして、ドロップフレーム(映像の取りこぼし)が出ないことを優先します。必要な上り速度の考え方は配信に必要なネット回線の速度の目安、ビットレートそのものの意味はビットレートとは?、OBSの数値の見方はOBSの統計ドックの見方で解説しています。
- 文字がにじむ:ビットレートを上げるだけでなく、解像度を720pに下げて、1つあたりのビットレートを増やす方法も有効です。
- 動きの激しいゲーム:同じ解像度でも、ビットレートが足りないと崩れやすくなります。フレームレートを30fpsに下げる選択肢もあります。
よくある質問
Q. 画質を上げるとPCへの負荷はどれくらい増えますか?
A. ビットレートを上げるだけならCPU負荷への影響は比較的小さいですが、エンコードプリセットを画質優先に変えると、CPU負荷が目に見えて増えます。カクつきが出ないか、あわせて確認しながら調整してください。
Q. 配信サイト側で画質が自動的に落とされることはありますか?
A. はい。視聴者の回線状況に応じて、配信サイト側が自動で低画質の配信に切り替える仕組み(複数ビットレートでの配信)を持つ場合があります。配信者側の設定が正しくても、視聴者側の環境によって見え方が変わる点は理解しておくとよいでしょう。
関連記事:エンコードとは?配信ソフトの仕組みを初心者向けに解説
まとめ
- 画質の悪さは、ビットレート不足・解像度設定のミス・エンコードプリセットのいずれかが原因になりやすい
- ビットレートは配信サイトの推奨値を目安に、回線速度と相談しながら調整する
- 解像度を上げる方向へのスケーリングは避け、キャプチャの時点で目的の解像度に近づける


コメント